過熱見守りくん※は重要設備の熱監視システムです。
※ 西日本プラント工業株式会社にて商標登録申請中
130℃程度までの過熱を監視できます。発電、配電、熱交換、廃熱管/熱搬送設備、モーター/ポンプ、プレス機/駆動機械、発火物質、ガス/化学プラント装置の熱監視に適用できます。
- 火災防止
- 状態監視
- 設備診断
巡回点検で従来行っていた熱監視を自動化します。
- ネットワーク対応サーマルカメラ
- 監視サーバで集中管理
重要設備の過熱を監視
システム構成
防滴対応の屋外用と、小型軽量な屋内用のサーマルカメラを用意しています。
ネットワーク(Wi-FiまたはLAN)と電源(AC100V)があれば容易に設置できます。PoE(Power over Ethernet : LANケーブルによる給電)でもご利用いただけます。
Δt 監視
Δt (デルタT) とは?
- Δt = 測定温度 - 零負荷時温度
- 零負荷時温度とは、設備機械の運転が落ち着き安定した状態の温度のことです。冷却機構のある設備機械は、冷却機能部(水冷軸受けでは給水管、空冷電動機フレームではファンカバー等)の温度を零負荷時温度とします。零負荷時温度は環境温度によって変動することがあります。
- 一般に通常運転時のΔtは一定です。Δtが閾値を超えて変動した場合は、機械設備の異常や周辺環境/温度の急激な変化と判断し直ちに点検等の対応を施すべきです。
1. 揚水ポンプの過熱監視の例
まず、零負荷時温度の測定点を決めます。外扇ファン付き電動機であればファンカバー(写真①)が適していますが、負荷側軸受け(写真②)を診る場合はカップリングカバー(写真③)が適しています。
カップリングカバーを監視領域とし、零負荷時温度、最大/最小閾値、放射率を設定することでΔt監視を設定します。
2. 電動機負荷側軸受け状態監視の例
前述の揚水ポンプと同様の理由で、ファンカバー(写真①)や負荷側軸受け(写真②)ではなく、カップリングカバー(写真③)を零負荷時温度の測定点と設定します。
④はある瞬間の観測状況です。監視対象であるカップリングカバーのΔtは「測定温度(Ar1) 45.44 - 零負荷時温度(Sp1) 34.66 = 10.78」となっています。負荷側軸受けが回転運転したことで発熱した量⊿t=10.78K(ケルビン)の傾向を監視することで電動機の異常兆候を捕えます。
熱画像と測定温度を定期的に転送することで観測結果をグラフとして表示します。測定温度や零負荷時温度の推移をグラフィカルに確認することができます。
3. 変圧器状態監視の例
①より「Δt = 測定温度(Ar1) 32.00 - 零負荷時温度(Sp1) 26.44 = 5.56K」です。変圧器が運転したことで発熱した量Δt=5.66Kと、そのときの負荷電力量を勘案し、傾向を監視することで変圧器の異常兆候を捕えます。
テクノロジー
遠赤外線センサ(写真①)の前面に配した温度計(写真②)を使って逐次温度補正します。出荷時のキャリブレーションや温度抽出箇所ごとの放射率設定といった工夫も積み重ねることにより、低コストながらも高精度な温度測定システムを実現しました。
本システム開発に必要なノウハウ・技術を有する2社で共同開発しました。
西日本プラント工業株式会社
「プラント設備保守に関する長年のノウハウ」
インフィニテグラ株式会社
「サーマルカメラに関する独自技術」
お問い合わせ
西日本プラント工業株式会社 事業開発本部デジタル化PJ
TEL : 092-533-2000
インフィニテグラ株式会社
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